こんにちは、Izumi(いづみ)です。
先日こんなニュースが目にとまりました。
そこで今日は、シングルマザーであり、養育費を実際に受け取っている立場の私の思うことを書きたいと思います
結論からいうと、父子家庭より母子家庭が多い理由は、一般に母親の方が親権が取りやすい為だと思います。(私が知る範囲では、父親に親権があるお宅も複数あります)
貧困問題に関しては、女性の就労状態に問題・困難が多いこと。あとは単に、子どもを育てるのにお金が必要なので貧困状態に陥りやすいだけの話ではないかと思っています。
結婚や妊娠・出産を機に専業主婦になったり、子育てや家事を中心として短時間勤務で働いていたなら、離婚後、収入が低いのはある意味、当然と言えば当然。
記事のなかでは母子家庭の貧困が挙げられてますが、これは母子家庭に限った話ではなく、父子家庭・両親揃ってる家庭だって貧困層はいくらでもいるわけで。
貧困=過酷な生活を余儀無くされている子どもがいること。この現状が問題なのではないかと考えています。
我が家の養育費の現状
離婚時は、子ども達が保育園年長(6)と年少(4)2人の息子です。
離婚の経緯など詳しいことについては、省きますが離婚を望んだのは私です。
実際に離婚が決まってからも養育費のことで相当揉め、結局は離婚後の条件を私が8割折れるかたちで終わりを迎えました。(8割というのはあくまで私の主観です)
なぜ不満を抱きながらもそこに着地したかというと、向こうが提示した条件を呑むことが離婚できる道だったからです。
離婚後の条件があまりに良くなかったので弁護士を挟んだ方がいいという話も出ましたが「離婚を望んているのは自分であること」また「離婚後、元旦那と子ども達の関係を崩したくなかった」ので協議離婚という形を取りました。
それに正直、幻滅したのも大きな要因です。
私も鬼ではないですし、彼の所得を考えた上で養育費を提案し、彼も私の経済状況を分った上でのその発言。
自分の損得ばかり考え保身に走るような人だとわかった時には、ほんの少し残っていた愛情が木っ端みじんに砕け散りました。笑
彼からすれば離婚は自分が望んだことではなかったので、彼なりの抵抗だったのかもしれません。それでも、親としての責任を考えれば、私には到底理解できない答えでした。
養育者の貧困は子どもの貧困
親の貧困=子どもの貧困
養育費を払わない理由に「養育費を子どもに使わず、元パートナーに使われるのが嫌だ」などという意見を見聞きますが、ハッキリ言ってそんなものは「ただ、金を払うのが惜しい」という言い訳に聞こえてなりません。
これは離婚の有無に関係ないですが、保護者である親が経済的に苦しければ、養育されている子どもは同じ道を辿る。
当然のことです。子どもは自力でお金を稼ぐことなどできず、まわりの大人から与えられなければ生きていけない存在ですから。
両方の親が収入を増やす努力をするというのは必要なことです。ただ、これがそう簡単なことでもない。
子どもを育てながら仕事をすることは、本当に大変なことです。中には病気で十分に働くことができない場合もあるでしょう。
日本では共同親権が認められていないので、父親か母親のどちらか一方が親権を持つわけですが、離婚したとしても親としての責任は何一つ変わっていないと私は思っています。
養育費を取り決めたら公正証書は絶対に作るべき
離婚後、絶対にしておくべきことに、公正証書の作成を強くおすすめします。
先ほども触れた通り、私たちは離婚後の養育費で話し合いが上手くいきませんでした。ですが私が唯一、譲らなかったことは離婚公正証書を作ることです。
当初、元夫は頑なに公正証書を作ることを拒んでおり、本当に気が狂うかと思うほどに腹が立った思い出があります。笑
最終的に公正証書を作ることはできましたが「私が再婚したら養育費は打ち止め」「元夫が再婚した場合に減額の話し合いを設ける」という条件付き。
本来おかしいことですけどね。仮に私たちのどちらかが再婚したとしても、子どもの父親であるいう事実は一切変わりませんから。
実際、公正証書作成時に公証人が「元妻が再婚してもあなたの子どもに対する父親としての支払い義務はあります」と強めに言っていました。
それでも元夫は自分の言い分を変えるつもりはなく、支払うつもりもないそうです。
私は再婚するつもりはないので別にかまいませんが、隣でその言葉を聞きながら「この人はここまで言われてどう思ってるんだろうか?」とそちらの方が気になりました。
公正証書の効力は絶対的なものではないけれど、責任を課すという意味では絶対に作っておくべきだと思っています。
養育費を払わなくてもいいと思うのは何故か
離婚する夫婦が増えたせいか、最近は養育費を払わないことに色々言われるようになってきましたが、今の日本は養育費を強制的に徴収する仕組みはありません。
公正証書など法的な効力を持つものもありますが、そもそも公正証書を作ることすらも難しい場合もありますし、裁判所を入れず当人同士の話し合いとなると十分とはいえない場合もあります。
なので結局は夫婦間での協議。場合によっては話し合いすらできないこともあると思います。そこが、養育費未払いが増える要因なのではないかと思われます。
そして一番は養育費を支払う側の考え方による部分が大きく影響しているように思います。
親としての自覚がなくなる
養育費を払わない理由をざっと考えてみても、いくつかパッと思い浮かぶことがあります。
・自分が親権者ではないから
・別れた妻に使われるのが嫌
・収入の減少
・相手または自分の再婚
私が考えるに大きくはこの4つに分類できるように思います。
これらに共通するのは「自分が親権者ではない=別れた妻と子どもなので自分には関係ない(親権者側がやるべき)」と考える傾向にあること。
自分が親権者ではなくとも親子であることは変わらない事実であるし、妻に使われるというもの謎理論です。子どもを育てるのはお金が必要なので、養育費を生活に充てるのは至極当然。
収入減に関しては(病気等、特別な理由を除き)ただの言い訳だと思っています。
婚姻(同居)関係が継続しているならば収入が減ろうがなんだろうが、生活を継続する必要があり、なんとか子を養育していくように努めるはずだからです。
結局は親として子どもを養育していくという気持ちや自覚が低下した結果、養育費を払わない(払えなくても仕方がない)という考えになるのだと思います。
制度を使えばいいと思っている
「母子手当でるんでしょ?」
これは実際に元夫に言われた言葉です。
(正確には児童扶養手当で、母子・父子家庭共に受給要件に当たれば支給があります)
これを言われた時には「いやいや、違うだろうよ。あなたの子でしょ?と」
なぜ初めから国任せなのか。どうして自分の身銭を切らなくともいいと思ってるのか。養育費の未払いの多さを考えると、そういう人も一定数いるのではないでしょうか。
ちなみに児童扶養手当についても少し触れると、児童扶養手当は所得によって受給金額が異なります。
・一人目 約4万円〜1万円
・二人目 約1万円〜5千円
・三人目以降 約6千円〜3千円
児童扶養手当は、大変ありがたい制度ですが受給要件はそう甘くありません。
実際に満額手当を受けようと思うと住民税非課税世帯でも場合により減額されることもあります。
仮に二人子どもがいた場合は満額でも5万円。住民税が課税されない所得ではそうとう生活が苦しいはずです。養育費を支払う人に知っておいて欲しいですね。
養育費は収入になる
ここで一つ、養育費は自分の収入になるという話をします。
養育費をもらっている場合はきちんと申告しなければいけません。養育費の8割を申告し、自分の収入と合算され、それにより児童扶養手当の金額が決定されます。
つまり自分自身にある程度の収入があり、養育費を一定額もらっていれば手当は減額もしくは停止ということもあります。
あくまで児童扶養手当は不足分を補う手当であり、基本的には自立を目的とした制度なので、収入が増えれば減額or停止されるのは致し方ないこととも言えます。
そうすると、元夫や元妻から養育費をもらうのか、それとも国から手当をもらうのか、結局は手元に残るお金はどうなるのかという考えが出てくるわけです。
この当たりは難しい問題ではありますが、超高齢化社会・少子化・生活保護受給者・ひとり親家庭など福祉を必要とする人が年々増え続けているわけですから財政負担や離れて暮らす親への責任を考えれば、養育費を支払うというのは大切なことだと思います。
離婚後の親と子どもの関係
離婚後の元配偶者との関係は、さまざまだと思います。離婚理由、子どもの成長、パートナーの有無。年月とともに変わっていくこともあります。
私個人としては、元夫と子ども達との関係に口を挟むつもりも、制限を設けるつもりも一切ありません。
運動会や授業参観があれば毎回声を掛けるし、子どもの近況報告もします。なるべく子どもの生活がわかるように、変わったことがあれば話します。
それは彼に父親であるということを常に自覚してほしいからです。
子どもの成長とともに関係性も変わっていくと思いますが、子どもが望めば会える関係性ではいて欲しいなとは思います。
離婚した親ができること
残念ながら父親と母親が揃っている一般的な家族の形を子ども達に与えることはできませんでした。子ども達が時折、私に言う言葉に罪悪感でどうしようもなくなる時もあります。
本当に申し訳ないと思うし、本来ならしなくともいい辛い思いをさせてしまったと。これからも成長していく中で色んな葛藤があると思います。
それでも離婚を後悔したことはありませんし、きっとこの先もないでしょう。こう考えるのは私のワガママかもしれませんね。
自分の選択を正当化するつもりはさらさらありませんが、こういう結末を予測して一緒になったわけでもありません。
今、親として自分にできることは、なるべくよい環境を作るよう努力することだと思っています。もちろん家族揃っていてもできないことも、我慢もあります。
それでも、もしかしたら旦那がいたら出来ていたかもしれないと思うのは絶対に嫌で避けたいことでもありす。
おわりに
養育費を受け取っていない人がいるなら、ぜひ受け取ってほしいと思います。お金があると余裕が生まれます。経済的にも、時間的にも。
自分だけの力で養育費の取り決めができない場合は、役所などで養育費に関する相談もすることができます。
対面での相談が難しければLINEやメールで相談できます
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日本には多くの福祉制度がありますが、残念ながら申請主義です。自分で自ら助けを求めていかなければ救われません。
行動を起こすことは勇気のいることですが、専門機関・専門職に相談してみることで得られることもあります。
誰にどう助けを求めていいか分からず、過酷な生活を余儀なくされている人たちがいます。
関心のある方はぜひ読んでみてください。